事務所ブログ

2011年4月 5日 火曜日

留学体験記第2回 LLM/Kelloggプログラムの紹介

パートナー弁護士 松本 甚之助

今回は、私の通っているLLM/Kelloggプログラム(LLM/K)の紹介をさせていただきます。LLM/Kは、主にビジネスを扱う弁護士を対象とし、ロースクールに通いながら、Kelloggビジネススクールのコア科目を1年かけて学ぶプログラムとなっています。

ロースクールは、3semester制を採用しており、Summer Semester(6月-8月)以外は通常のLLMと同様Fall Semester(9月-12月)とSpring Semester(1月-4月)から構成されています。ロースクールでは、卒業のために最低18単位の取得が要求されていますが、ニューヨーク州の司法試験受験との関係で20単位以上を取得するのが通常のようです。必須科目として、Common Lawの基本を学ぶCommon Law Reasoningと、日本の会社法に相当するBusiness AssociationsをSummer Semesterに取ることになっています。また、選択必修としてSales and Payments、Secured Transactions又はSecurities Regulationから1科目を取得しなければなりませんが、2010-2011年度では、Sales and Paymentsは開講されませんでした。その関係かはわかりませんが、選択必修科目について、他のビジネス関係の4単位の科目で代替することも可能だったようです。さらに、ビジネス科目のリストに記載されている科目を3つ以上取ることが卒業の要件とされていますが、こちらについても交渉次第で変更が可能でしたので、上記の制限があったとしても、科目選択の幅はそれほど限定されていないように思われます。

ビジネススクールでは、Quarter制(6月-8月、9月-12月、1月-3月、4月-6月)を採用しており、各Quarterは授業が10週、テスト期間の1週で構成されています。なお、各Quarterの中間にはMid Term Examが設けられています。こちらでは、Accounting for Decision Making、Mathematical Methods for Management Decisions、Business Strategy、Statistical Methods for Management Decisions、Finance 1及びMarketing Managementの6科目を取得することが要求されています。これらに加えて、最大2科目までは、追加の学費を払わずに、選択科目を取得することができます。9科目目からは、通常のパートタイムの学生と同様の学費を払う必要があります。

授業は、ほぼ毎週課題の提出が要求され、多くがグループワークとなっています。ビジネススクールの学生は、シカゴのダウンタウンに勤める会社員が大半を占めるため、彼らとのディスカッションから多くのことを学べる点は大変魅力的だと思います。但し、課題の準備に多くの時間を割かれるため、ロースクールに比べると単位数は少なくても、こちらの方が大変です。上記の6科目のうち、Mathematical Methods for Management Decisions 及びBusiness Strategyを除いた4科目に加えて、Leadership in Organizations、Managerial Economics及びOperations Managementの3科目を取得すれば、Kelloggの1-year MBAの受験資格を取得することが可能です。また、交換留学生の話では、スペインのIEビジネススクールでMBAを取得し、ノースウェスタンでLLMを取得するという制度もあるようですので、アメリカのLLMとヨーロッパのMBAの両方にご興味がある方は、検討の余地があるのではないでしょうか。

以上に述べてきたように、LLM/Kでは、通常のロースクールに加えて、ビジネススクールの授業もこなすため、盛りだくさんの内容となっており、授業は6月の中旬から開始し、翌年の6月に終了するため、サマースクールに通うことができなくなってしまうことと、卒業時期が通常のLLMと比べて1ヶ月弱遅くなってしまうことは十分に考慮する必要があります。また、ロースクールとビジネススクールの学期の長さが違うため、両方の学校の試験や課題が重なってしまうとかなり大変なことになってしまいますし、通常のロースクールの休みの時期もビジネススクールの試験があることがあるため、休みの日数も少なくなってしまいます。しかし、ロースクールに比べてビジネススクールの授業の方が面白いですし、大変さを上回る有意義な経験ができますので、個人的には自信を持ってお勧めできるプログラムだと思います。


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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