代表弁護士ブログ

2011年10月20日 木曜日

国際取引契約におけるFOBとCIF

外国から商品を輸入する場合には、商品の価格について合意する必要がありますが、その価格には、どの範囲までの費用が含まれているのかによって大きな相違が生じてくることになります。例えば、機械を1台100万円で購入するとしても、引き渡し場所がシンガポールの港であるとすると、その輸入に要する船賃(例えば20万円)は買主が負担しなければならないことになりますし、日本国内での輸送にかかる費用や、輸入に関する保険料も見込んでおく必要が生じてきます。場合によっては商品の代金が100万円であっても、輸送に関するコストが50万円ということになり、完全に原価割れという事態も生じてきます。反対に横浜港での引渡しが条件とされ、横浜港までの費用を売主が負担するとすれば、買主は横浜港での荷揚げ以降に生じる費用(例えば国内の運送賃)のみを負担すればいいことになりますので、買主の負担は極めて軽くなります。

このように国際取引における価格条件は他の様々な条件とも絡んできますので、全ての条件を慎重に検討して採算性の有無を判断する必要が生じてきますし、その内容については契約書で明確に定めておく必要があります。

FOBとは、Free on Boardの略で、積出港での欄干渡しということになります。FOBの取引では、売主は港で船に積み込むまでの費用を負担し、それ以降の費用(船賃、海上保険料、輸入関税、通関手数料)については、買主が負担することになります。売主としては、港までの陸上運賃は負担しなければなりませんが、船に荷物を積み込むことで費用と責任を免れることになりますので、全体としては費用負担が制限されることになります。反対に買主は、船賃や保険料、通関手数料などをすべて負担しなければなりませんので、商品の仕入原価としてこれらの費用も考慮しなければならないことになります。

CIFとは、Cost, Insurance and Freightの略で、運賃、保険料を売主が負担する条件を言います。外国から商品を購入する場合、CIFの場合は、海上輸送費用や海上での事故に備えた保険料は売主の負担ですので、そのコストは売買代金の中に含まれていることになります。

このように国際取引(特に海上輸送を必要とする取引)においては、商品の価格は様々な条件と密接に関係してきますので、それぞれの契約条件を比較考慮しながら価格を決定していく必要があります。

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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