事務所ブログ

2013年5月31日 金曜日

強制執行手続概説(2)

代表弁護士 栗林 勉

 執行手続に対する不服申立ては、訴訟手続によって行われることになります。これらの訴訟は執行関係訴訟と言われています。執行関係訴訟には次のような類型があります。

1 請求異議の訴え

   請求異議の訴えは、債務名義上は債権が存在するものとして表示されているものの、その後の弁済などによって債権が不存在となった場合に、判決により債務名義の執行力を排除し、強制執行を防止することを目的とする手続きです。また、裁判以外の債務名義については、その成立の有効性を争う場合には、請求異議の訴えが利用されることになります。請求異議の訴えは、債務名義自体の執行力の排除を目的とするものですので、債務名義の成立後であれば、強制執行の開始前であっても提起することができます。また、強制執行手続が終了した後であっても、請求異議の訴えを起こすことは可能です。

2 執行文付与の訴え

   執行文のうち、条件成就執行文や承継執行文については、条件成就や承継関係の存在を示す書面を提出することができず、裁判所書記官や公証人だけで条件成就の証明や承継関係の存在を証明することが出来ない場合があります。このような場合に、執行文付与の特別要件の存在を訴訟手続によって確認するのが執行文付与の訴えです。執行分付与の訴えは、条件成就等の確認を行うことを目的とするものですので、債務名義上の請求権の存否について判断されるわけではありません。

3 執行文付与に対する異議の訴え

 条件成就執行文や承継執行文が付与された場合において、債務者の側で条件が成就していないこと、自分が義務の承継人でないことを主張して自分に対する執行を止めるための訴えです。

4 第三者異議の訴え

   第三者異議の訴えは、債務名義の執行力の及ばない第三者の財産や、債務名義に表示された責任財産以外の債務者の財産に対して強制執行がなされた場合に、これらの者が、執行対象財産が責任財産に属さないことを主張して、訴訟手続によって執行を排除する手続きです。債務名義上は、責任財産の範囲について記載されているわけではありませんので、どの財産に対して執行することができるかについては、外形的事実を基準として判断せざるを得ないことになります。第三者の側で、当該財産は債務者の財産ではなく自分の財産であると主張する場合には、当該第三者の側から第三者異議の訴えを提起し、強制執行の対象財産でないことを裁判所に確認してもらう必要があります。


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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