事務所ブログ

2016年4月19日 火曜日

日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合の手続

香港の弁護士Katty Tsang氏による、「日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合」の香港での相続手続に関するプレゼンテーションについて、前回の続き(第3回)を掲載いたします。

日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合の手続について【第3回】

[具体的な手続2]

1. 被相続人の財産の遺産管理人が日本に居住する日本人である場合、香港の弁護士(solicitor)に対して、申立てをすること及び遺産管理人の代理人となることを依頼することが考えられます。この場合は、遺産承弁署から保証人を求められません。

外国人の遺産管理人が申立てをする場合、遺産承弁署から、遺産管理人以外に2名の保証人を求められます。保証人は、それぞれが香港における被相続人の財産の合計又はそれ以上の資産を有していなければなりません。
保証人は、裁判所が決定する保証人の責任に関する制限の範囲内において、遺産管理人がその義務に違反することにより、被相続人の財産の遺産管理の利害関係者が被る損害を賠償することを保証しなければなりません(プロベート及び遺産管理条例第10章(Probate and Administration Ordinance (Cap. 10))第46条ご参照)。

2名の保証人を確保することは大変困難であることが現状です。

ポイント

(a) 申請人が下記の2つの事項を示した場合、遺産承弁署に対する申立てにより、保証人による保証は免除されます:
(i) その財産について、現在のものであると潜在的であるとを問わず、知れたる債権者若しくは債務者がいないこと、又は、全ての債権者が保証の免除について同意しており、同意書を提出すること
(ii) 保護されるべき相続人がいないこと、又は当該相続人が保証の免除について同意していること(可能であれば、同意書を提出しなければなりません。)

(b) 香港の弁護士(solicitor)が受任する場合は、保証人は不要です。

2. 遺産承弁署は、申立てを審理する手続全体において、適宜問合せをする場合があり、これに回答する必要があります。これらの問合せを経て、遺産承弁署が心象を得られた段階で、プロベートの授与書が発付されます。

遺産管理人は、プロベートの授与書に基づき、授与書に記載された被相続人の財産のみを処分します。授与書に記載のない被相続人の財産が発見された場合、遺産管理人は、遺産承弁署に対し、当該財産を授与書に追加するように申し立てることができます。

【第4回に続く】

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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