事務所ブログ

2016年4月21日 木曜日

日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合の手続

香港の弁護士Katty Tsang氏による、「日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合」の香港での相続手続に関するプレゼンテーションについて、前回の続き(第4回)を掲載いたします。

日本に住所を有する日本人が香港に財産を残して死亡した場合の手続について【第4回】

[日本法意見書]

1. 法律意見書には下記の事項を記載する必要があります。

(a)当該事件に係る事実及び適用される日本法を記載する(関連条文を引用する。)。

(b)日本法の下では、誰が優先的に財産の管理又は授与書の申立てをする権利を有するのか記載する。

(c)日本の裁判所が検認した場合を除き、遺言の有効性について記載する。但し、被相続人が無遺言で死亡した場合は不要である。

(d)日本における財産を管理するために授与書が必要であるかどうか、仮に必要である場合、本件で授与書の申立てがない理由を記載する。
但し、日本においては、被相続人の財産を管理するために授与書を得る必要はない(民法896条)。

(e)未成年者(相続人が18歳以下である場合)の利益及び生涯権(信託など)について記載する。弁護士は、結論及び結論に至るまでの過程について詳細かつ明確に記載しなければならない。

※非争訟的プロベート実務ガイド(Guide to Non-contentious Probate Practice)82頁をご参照ください。

2. 法律意見書を作成する権限を有する者について(非争訟的プロベート規則第18条(Rule 18 of Non Contentious Probate Rules)

法律意見書を作成する者は、弁護士として5年以上の実務経験を有している必要があり、法律意見書にはそれに関する証拠を付する必要があります。

3. 未成年者の利益が問題となる場合、遺産管理人が2名必要となります。
この点については、日本では遺産管理人2名が必要とされることはありませんが、プロベート及び遺産管理条例第10章第25条(Section 25 of Probate and Administration Ordinance (Cap. 10))に基づき、香港では必要となります。

※非争訟的プロベート実務ガイド第254項(Guide to Non-contentious Probate Practice para. 254)をご参照ください。

【第5回に続く】

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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