事務所ブログ

2017年5月11日 木曜日

企業法務弁護士による遺産相続 純資産価額方式による評価

特殊な会社の株式については、原則的評価方法が使えませんので、純資産方式か、精算分配見込み額によることになります。特殊な会社としては、次のような会社があります。

1 総資産額の50%以上を株式が占めている会社
 例えば上場会社の持株会社などが該当すると思われますが、この会社は会社の資産のほとんどが株式であり、所有する株式の価額自体がこの会社の株式の価額を表していると考えられます。そこで、このような会社については純資産価額方式により株価が算定されることになります。

2 総資産額の一定割合を土地が占めている会社
 この会社についても、土地の評価額がすなわちその会社の株式の価額を表していると考えられますので、いくらの利益が出たかということによりも、所有する会社の不動産の価額はいくらかを基準に株式の価額を計算することになります。そこで、このような会社については純資産価額方式により株価が算定されることになります。

3 開業後経過年数が3年未満の会社
 この会社の場合、まだできたばかりの会社で十分な利益を上げられる構造になっていないとも考えられますし、利益の振れが極めて大きく、利益や配当を基準としても、適正な株価の算定が難しいと考えられます。そこで、このような会社については純資産価額方式により株価が算定されることになります。

4 「配当」、「利益」、「純資産」のうち、直前期末にいずれか2つ以上がゼロであり、かつ直前々期末にこれらの2つ以上がゼロの会社
 債務超過で利益の出ていない会社や、利益がゼロ(赤字)で配当もないような会社が該当します。小さな企業ではむしろこのような会社の方が数は多いのかもしれません。類似業種比準方式は、上場している会社等と利益などをもとに比較を行って株価を算定する方式ですが、利益がマイナスで、債務超過であるような場合、比較になる利益自体が存在しませんので、類似業種比準方式などを採用することもできません。そこで、このような会社については純資産価額方式により株価が算定されることになります。債務超過であって純資産がマイナスの場合は、株価はゼロ円ということになります。

5 開業前、休業中、清算中の会社
 これらの会社は、資産もほとんどなく、事業も行っていないわけですので、継続企業として生み出す利益をもとに他社と比較して株価を算定するということもできません。そこで、このような会社の場合には、純資産価額か清算分配見込み額をもとに株価を算定することになります。多くの会社では株価はゼロ円になるのではないかと思われます。

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office

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