代表弁護士ブログ

2019年6月 6日 木曜日

久しぶりのマニラ出張

6月16日から17日まで、アジア開発銀行(ADB)が主催するAsia Solar Energy Forum(以下ASEF)の総会に出席するため、フィリッピンのマニラに出張することになりました。前後のスケジュールがあるため、現地1泊、機中泊1泊の強行旅行になります。

ASEFは、ADBが中心となって、東南アジアや、インド、西アジア地域に太陽光発電施設の建設を推進するため、ナレッジの共有や情報交換を目的として設立されたNPO法人です。メンバーの大部分はインド、タイ、インドネシアなど東南アジアや西アジアの政府機関、法人になりますが、日本政府が主導してこの団体を立ち上げたことから、日本のNPO法人として設立されることになりました。栗林は、ASEFの設立段階から法律上のアドバイザーとして、NPOの設立手続き、東京都への各種届出、役員変更登記、総会手続等に関与してきました。

今回、ASEFがより大きな組織として活動するために一旦NPO法人としては解散し、組織替えにより新たな任意団体としてスタートすることになりました。栗林のアドバイザーとしての業務も今回の総会で終了することになりますが、この10年の間に、インド、西アジア地域に巨大な太陽光発電施設(メガソーラーパワー施設)がいくつも出来たことはよかったと思っております。

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2019年5月24日 金曜日

ユーロリーガルの年次総会に出席しました



ユーロリーガルの年次総会に出席するためポーランドに出張した際、現地の法律事務所のアレンジでワレサ委員長と会うことが出来ました。ワレサ委員長は労働組合の活動を通じて東ヨーロッパの国の民主化に貢献し、東西冷戦の終結に大きな影響を与えました。ポーランドの民主化の後、日本を参考にした国作りを目指していたとのことでした。日本から持参した扇子のお土産を渡すことが出来ました。


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2019年4月 8日 月曜日

ユーロリーガル年次総会参加

2019年4月26日から4月28日までの3日間、ポーランドのグダニスクでユーロリーガルの年次総会が開催されます。ユーロリーガルは、ヨーロッパの各国の中小規模の法律事務所の集まりで、ヨーロッパの複数の国をまたぐ取引や紛争の解決等に共同で取り組む働きをしています。日本からは、栗林総合法律事務所のみが正式のメンバーとして認められ、毎年当事務所のメンバーが参加するようにしています。昨年度は、スイスのチューリッヒでの開催でしたが、今年はポーランドでの開催となります。

グダニスクは、ポーランドの北に位置し、バルト海に続く街です。面積が非常に狭いですが、ヨーロッパの玄関口として、多くの日本企業も進出しており、経済的に発展途上にあると言えます。人件費が比較的安いことや人口の集積、勤勉な労働者の存在などから、東ヨーロッパにおける中心の町として今後とも発展の可能性の高い街であると思います。私どもとしても、今回の訪問をとても楽しみにしております。

また、以前、当事務所に短期研修に来ておりましたポーランド出身のチュズバック弁護士とも、現地で会う約束をしております。チュズバック弁護士の事務所はクラクフにありますが、クラクフ、ワルシャワ、グダニスクは、ほぼ南北に走る一本の線路上にありますので、地元の人からすれば極めて容易に行き来がなされているようです。

ユーロリーガルの年次総会では、人の採用・教育、新しい業務形態への対応、法律上の解釈、ヨーロッパが一体となることによる証拠法則などの変更(英語の書類がそのまま証拠として採用され、裁判所に対する翻訳証明書の提出などが必要なくなったことなど)など、極めて幅広い分野についての討議がなされることが予定されています。

各国の法律事務所における共通の悩みや、総会出席を通じて、様々な国に訪れ、その国の文化に触れたり、様々な国の弁護士の方々と意見を交換することができるチャンスが増えるので、一年に一度の非常に刺激をもらえる良い機会となっております。

4月26日から4月28日までの3日間という短い期間ではありますが、もし現地でお会いいただける方がいらっしゃいましたら是非お声掛けください。当事務所としても、今後ポーランドの法制度について研究し、日本企業に対するポーランド法についての情報提供を行っていければと考えております。




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2019年3月29日 金曜日

平成30年関東弁護士会連合会副理事長を退任いたしました。

栗林は、平成30年度関東弁護士会連合会の副理事長を務めておりましたが、1年間の任期が満了したことにより、本日副理事長を退任いたしました。
副理事長就任中は、なかなか時間が取れず、事務所での弁護士業務ができないこともありましたが、
関東弁護士会連合会の副理事長としてこの一年間、関弁連管内の弁護士会や全国各地の弁護士会連合会の定期大会に出席する機会がございました。
退任した今、少し寂しい気持ちもございますが、この一年間の経験を活かして、退任後も弁護士業務に全力で取り組んでいきたいと思います。

副理事長就任期間は、関東弁護士連合会の関係者の皆様のご支援ご協力をいただき、無事に任期を果たすことができたと思っております。昨日は、退任にあたり、温かいメッセージカードがついた大変素敵なお花を関東弁護士連合会の事務局の皆様より頂きました。早速、事務所のロビーに置かせていただき、とても華やかな雰囲気になりました。




退任いたしましたが、今後も関東弁護士連合会とは深い関わりを持ち続けることと思いますので、サポートしていきたいと思っております。
これからも弁護士業務に尽力をしていく所存ですので、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

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2019年2月 7日 木曜日

ジョージア大学ロースクール留学体験記

大学の紹介
私は96年の夏から97年6月まで、ジョージア大学修士課程(LLMプログラム)に留学しました。ジョージア大学は、200年以上の歴史を誇る州立大学で、州都アトランタから東に100キロほど離れたアセンスにあります。広大な森と牧場に囲まれたアセンスは、人口が10万人ほどで、そのうち3万人以上が学生という学生の町です。

ジョージア大学は都市部の大学に比べ敷地が広大であり、緑が豊かなことが特長です。春から初夏にかけてはマグノリアの大きな花が咲き、白いドッグウッドの花びらが町全体を埋め尽くします。キャンパスにはリスがあちこちで見られるし、野生の鹿が堂々と道を歩いていたりします。南部に広がる丘陵地帯で、水はけが良いため日本のように稲作には向いていませんが、甘いビタリアたまねぎや、綿花栽培も有名です。建物も南部風の造りで、付近の牧場では「風と共に去りぬ」に出てくるシーンさながらの牧歌的風景が今も残っています。

大学の選択については、成績によるランキングも重要ですが、その他にもいくつかの基準があります。その一つが都会型の大学か、郊外型の大学かで、キャンパスライフの印象がかなり異なってきます。ジョージア大学はまさに郊外型大学の典型例で、広大なキャンパスに自然と調和した学園都市ができています。これぞアメリカという学園ライフを楽しむためにはジョージア大学は非常にいいと思います。また、日本人が多く留学しているかどうかによって英語の勉強に影響が出てきます。東海岸の大学は西海岸に比較し、ヨーロッパに近いことから、アジアの学生よりもヨーロッパの学生の方が多いです。ジョージアでは日本人の数が圧倒的に少ないので、嫌がおうにも英語の生活になじまざるを得ません。LLMの学生は法律について勉強するのが目的ですが、生きた英語を学ぶという意味では英語の学習も重要です。また、ジョージア大学は州立大学なのでTuition(学費)が他の私立の大学に比べて格段に安く、生活費も安いです。たいていの買い物は、近所にあるKマートやウォルマートで事足ります。アメリカの生活では、物価が安いように見えても色々なところでお金がかかるので、特に留学1年目にかかる費用を節約できることは、2年目以降の法律事務所での研修時の生活費を考えても役に立つと思われます。

ジョージア大学のクラスメートは全部で28人いました。内訳は、日本人2人、韓国人2人、中国3人、インドネシア1人、ヨーロッパ圏から8人、ソビエト圏から2人、アフリカから5人、中南米から5人となっており、各大陸から満遍なく来ています。LLMの指導担当のDean(教授)であるWilner教授によれば、色々な国の学生を選ぶことで、国際社会の多様性について理解する機会を設けたいとのことでした。アメリカの大学ではAffirmative Actionにより成績に関係なく一定数の黒人を合格させるそうですが、LLMプログラムで国際的バランスに配慮しているのもAffirmative Actionの一つかもしれません。

講座の選択
秋学期(Fall Semester)は計15週間で8月中旬に始まり12月末に終了します。春学期(Spring Semester)は1月中旬に始まり6月に終了します。年末年始には冬休みが3週間ほどあるので、その間にアメリカ国内や南米などを旅行する学生が多いです。私の場合、妻がジョージア大学のAmerican Language Programに通っていたので、その授業が終了した後、妻と一緒にサバンナとフロリダに自動車で旅行しました。最寄りの国際空港からは遠く離れていることもあり日本からの観光客はほとんどいませんが、プランテーション時代の面影を残すサバンナや、イギリスとスペインの戦いの歴史のあるセントオーガスティンなどは観光地としてもすばらしい場所でした。

LLMのクラスでは、27単位のクレジットを取得する必要があります。学部で取得する単位の内訳は次のとおりとなっています。Graduate Seminar2単位、ロースクールでの講義12単位、修士論文13単位(うち5単位までは修士論文以外の単位で代替できる)。留学生は秋学期では、Graduate Seminar Iが必須となっており、アメリカの連邦システムについて勉強します。春学期のGraduate Seminar IIでは各自の修士論文について口頭でのプレゼンテーションを行います。LLMの学生だけの授業もかなりあるので、留学生同士で情報交換できるなど心強いです。また、連邦制度や合衆国憲法などアメリカの司法制度を支える基本的概念についての勉強もできるので、役に立ちます。授業の一環として、ジョージア州の巡回裁判所の見学もあり、裁判官との意見交換を行うことができたのも良かったです。ロースクールの講義ではJDの学生と一緒に授業を受けます。私は、会社法、民事訴訟法I、II、会社更生法、会社法セミナーなどのクラスをとりました。学生にはそれぞれ図書館の部屋が割り当てられます。狭い部屋ですが、キャンパスの中に荷物を置くこともできますし、休憩時間に勉強するにも非常に便利でした。

特に印象深かったのはSachs教授の会社法の講義と会社法セミナーです。セミナーを取っている学生は20名程度で、私以外は全員JDの1年生でした。M&A、敵対的買収、TOB、買収からの防御方法、マイノリティー・キャッシュアウト、プロキシーファイト(委任状勧誘合戦)、マジョリティ・プレミアムなどについて判例に則しながら、非常に実践的な授業が行われました。Sachs教授がかなりゆっくりしゃべってくれるので、授業内容はある程度理解できましたが、授業中には他の学生同様に当てられるので、かなり緊張して授業を聞かざるを得ません。また、試験については、JDの学生と全く同じ扱いでした。論文式の試験(A4のペーパー1枚から2枚程度の設問を読み、法的問題点について議論するもの)の場合、ある程度問題と回答を覚えておけば、対応可能です。

修士論文の作成
ジョージア大学のLLMでは卒業論文(Theses)の作成が必須となっています。私がジョージア大学を選んだ大きな理由の一つが、留学中に修士論文を作成したいと考えていたからです。大学の登録手続(enrollment)が終了すると、すぐにWilner教授から卒業論文のテーマについて質問がありました。私は早稲田大学でも民事訴訟法のゼミをとっていたし、陪審裁判について感心があったので、民事訴訟法をテーマに選びました。その結果、Wilner教授の紹介で、民事訴訟法の専門家であるEllington教授に指導教官になっていただくことができました。その後、月1回くらいのペースでEllington教授の部屋に伺い、卒論のテーマについて相談をすることになりました。修士論文のテーマについては、Ellington教授の薦めにより、「製造物責任訴訟における国際裁判管轄」とすることにしました。連邦制のアメリカでは、各州の裁判管轄権がどこまで及ぶかは、連邦制度と州の独立性とのバランスを図るためにも極めて重要な争点となっています。民事訴訟法学会でも比較的議論がなされていることと、数年前に、日本の会社が当事者となったAsahi Caseという非常に有名な判決が最高裁判所で出されていることからもこのテーマがいいのではないかということになりました。ちなみに指導教官は、原則として毎年一人の学生のみを受け持つことになります。その意味でもきちんとした論文を仕上げないと教授に申し訳ないという気持ちがずっとありました。

論文のテーマは、外国のメーカー等の製品(部品)がアメリカに輸入され、最終製品に組み込まれた後にアメリカ国内で事故が発生し、アメリカ人の消費者に損害が生じた場合、当該アメリカ人の消費者は、アメリカの裁判所に外国のメーカーを訴えることができるかというものです。トヨタ自動車など最終製品の製造者の場合には、製品の欠陥による事故についてアメリカで訴訟をせざるを得ないこともやむをえないといえますが、日本の下町にある部品メーカーなどは、自社の製造した部品がどの製品に使用され、どこで販売されるか知らないことも多くあります。このような場合に、たまたま最終製品がアメリカに輸出され、アメリカで事故を起こしたということで、全く不慣れなアメリカで訴訟を遂行しなければならないとすると、その負担は極めて大きく不公平ではないか、製造物責任の裁判であっても日本で訴訟を行うほうが適切なのではないかとも考えられます。そこでいかなる場合にアメリカの裁判所が日本の企業に対して対人管轄権を有するかを過去の判例を中心に分析することにしました。

アメリカではWest LawやLexisという有名な判例検索の会社があり、学生は大学のコンピューターで無料で判例の検索を行えます。結局150件くらいの判例(資料だけでも段ボール箱2箱分)を分析し、各巡回裁判所(高等裁判所)ごとに管轄を広く認めているか、狭く解釈するかの傾向を明らかにすることにしました。また、教授の指導により、ヨーロッパや日本で、国際裁判管轄の問題がどのように取り上げられているかについても調査をし、論文にまとめることになりました。Ellington教授には、テーマの設定から、論文の構成、文書の更正にいたるまで細かなアドバイスをいただくことができ、本当に感謝しています。

アメリカの学生
JDの学生は非常に勉強熱心で優秀です。ジョージア大学はジョージア州で最も優秀な大学であり、ロースクールの学生の99%が司法試験に合格します。私たち留学生までもロースクールの学生であると話すと他学部生から尊敬の目で見られます。アメリカ人というとどちらかといえばフランクで明るい人のイメージがありますが、ロースクールの学生はまじめで、いい成績が取れるよう常に緊張にさらされているように思われます。これは今の日本のロースクールの学生とも同じかもしれません。

JDの学生は、司法試験に合格後はその大部分がジョージア州の法律事務所に勤務することになります。就職活動としては、法律事務所にレジュメを送付し、アポをとって面接を受けることになりますが、アトランタにある一流と言われる事務所の面接を受けるためには、クラスの中で成績が上位15%に属していることが必要です。アメリカでは大学が成績証明書を発行してくれるので、面接には成績証明書を持参することになります。サマーアソシエートとして研修した事務所にそのまま就職することも多いようです。

卒業後の進路によって給与等の待遇が著しく異なることも印象深かったです。就職課では前年度の卒業生の就職先などを公開していました。環境問題専門の弁護士や人口数万人規模の田舎の法律事務所に就職する場合には、年間の給料が3万ドルくらいだし、アトランタにある大手の法律事務所に就職する場合には、初任給が10万ドルを超えているところもありました。当時日本では弁護士はどの法律事務所に勤務することになってもそれほど給料の差がなかったため、この差については驚きでした。アメリカ人では比較的当然のこととして受け入れられているようです。日本の場合には、人柄などが重視されるので、成績を中心に判断するアメリカは実力主義で明快であると思われます。

ホストファミリー
大学にはホストファミリー制度があり、希望する留学生については地元の人たちがサポートしてくれる仕組みになっています。独身者は寮かアパートに住み、既婚者は大学のキャンパス内にあるファミリーハウジングや近所のアパートを借りて住んでいますので、ホストファミリーと一緒に生活するわけではありませんが、海外生活で困る様々なことについて相談にのってくれたり、留学生ではなかなか経験できないアメリカ生活を教えてくれるので、非常にいい制度だと思います。

私たち夫婦には、ダンとケイトという夫婦がホストファミリーになってくれました。ダンはジョージア大学のコンピューター学部の教授であり、中学生と小学生の3人の娘がいました。とにかくアメリカらしいものを見せてくれようとしたと思うが、クリスマスの教会でのミサに出席したり、イースターのたまご拾いに連れて行ってもらったりもしました。近所の人が集まって公民館で音楽を披露したり、話のうまい女性がコメディの話をしたりするのは、コミュニティを大切にするアメリカらしさがあります。大草原の小さな家のようなコミュニティの感覚はいまでもアメリカの田舎の町にはしっかりと残っています。

司法試験と法律事務所
2年間の予定で留学している学生はだいたい1年目で大学を卒業し、2年目には法律事務所で研修を受けることになります。留学中は学部の勉強で極めて忙しいですが、一方で留学1年目の夏くらいから法律事務所にレジュメを書いて送付し、返事が来た事務所にはインタビューを受けにいかなければなりません。勤務している日本の事務所のコネがある人は、アメリカの研修先の事務所を見つけるのも比較的簡単ですが、このようなコネがない人の場合には有給の研修先を見つけるのがかなり厳しいのが現実です。友人の場合には、100通以上のレジュメを送付し、面接までこぎつけたのがわずか1つか2つという状況でした。

また、ニューヨーク州の司法試験を受験する場合には、Bar Briと呼ばれる予備校の講義を受けることが最低限必要であすが、ジョージア州ではニューヨークバーを受ける学生がほとんどいませんでした。せめてアトランタでBar Briのクラスを行うようBar Briとも交渉しましたが、結局ニューヨークバー向けのBar Briのクラスは開かれませんでした。場合によってはBar Briのクラスを受けるために2ヶ月間くらいニューヨークまで行くことも検討しましたが、私のクラスメートのうち、中国人の女性とフランス人の女性がニューヨークの試験を受けることを検討しており、最後にはフランス人の学生が交渉してくれて、大学内でカセットテープでの講義を聞くことができることになりました(但し、録音は禁止)。このように地方のロースクール(特に留学生の数が少ないロースクール)の場合、司法試験や就職活動に関する情報は圧倒的に少ないので、都会の学校に比べれば苦労することがあるかもしれません。

卒業式
アメリカの学生にとって卒業式は一大イベントです。初夏のすばらしい季節で時候も申し分ありません。他の州や国外からも両親や親族が来る例も多くあります。卒業式では、全ての学生について名前が呼ばれ、表彰台の上で一人ずつ学長から卒業証書が交付されます。まずLLMの学生が最初に呼ばれ卒業証書の授与がなされます。外国人への敬意を払うためかLLMの学生が呼ばれるとJDの卒業生やその家族も全員が拍手をして祝福してくれます。次にJDの学生が呼ばれるが、黒人の卒業生の場合、前列に座っている黒人の来賓、親族らがいっせいに拍手します。自分たちの仲間から法曹関係者が出たことを住民皆で喜んでいるようでした。一方、白人の卒業生の場合には、親族や友人だけが拍手し、他の学生にはそれほどかまっていません。なんとなくアメリカ社会の分断の一端を見たような気がしました。

アメリカの大学は「入るのは易しく、出るのは難しい。」と言われることがあります。家庭の都合で途中で授業料を払えなくなったり、学部のレベルについていけないことがあるかもしれません。私の場合、運良く6月に卒業できたが、LLMのクラスでも必ずしも全員が同時期に卒業するわけではありません。とくにジョージア大学のLLMの場合、修士論文が必須であり、修士論文が完成していない学生は秋や冬まで卒業を延ばすことになります。アメリカの大学生活は非常に楽しいので、卒業を延期することもいいと思いますが、日本への帰国や法律事務所での勤務を考えている場合、スケジュールが大幅に狂ってくる可能性もあります。大学の方で予め説明しておいてくれればと思いますが、これも自己責任か、わざわざ説明してくれません。修士論文を検討している方は注意したほうがいいかもしれません。

総じて言えば、留学は大きなチャンスであるし、人生を変えるほどの影響があると思われます。もし、機会があるのであれば若い弁護士には是非留学することをお勧めしたいと思います。アメリカにはディープ・サウスという言葉がありますが、ジョージア大学への留学は、まさにアメリカの深い部分を見ることができたように思います。

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

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