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2020年8月14日 金曜日

令和2年度サマークラーク募集

令和2年度サマークラーク募集要項
(司法試験受験生の皆様へ)

当事務所では、令和2年度司法試験受験者の皆様、令和3年度法科大学院終了予定の皆様を対象にサマークラークの募集を行っております。
司法試験受験後、合格発表があるまで、当事務所で働いてみませんか。

■応募資格
1 令和2年度司法試験受験者の皆様
2 令和3年度法科大学院終了予定の皆様

■研修期間
① 9月23日(水)~9月29日(火)の5日間


*5日間より短い期間をご希望の場合は調整可能です。
*新型コロナウイルスの影響により、急遽変更になる場合にがございます。

■採用人数
1名

■研修時間
午前9時30分~午後5時30分(昼食休憩1時間)

■研修場所
栗林総合法律事務所(東京都千代田区麹町3-5-2ビュレックス麹町501号室)
*当事務所ホームページにより地図を参照ください。

■待遇
日当1万円(別途交通費支給)

■研修内容
判例・文献の調査研究、法律関係書類の作成、依頼者との打合わせ参加、裁判傍聴

■応募方法
希望される研修期間を示して、次の各書類と一緒に送付ください。
① 履歴書(証明写真添付)
② 法科大学院の成績証明書
③ 司法試験・予備試験の成績通知書(あれば)

送付先
  (郵送による場合)
   〒102-0083
   東京都千代田区麹町3-5-2 ビュレックス麹町501号
   栗林総合法律事務所 サマークラーク担当係

     (メールによる送付)
   Eメール info@kslaw.jp サマークラーク担当係

■採用結果
サマークラークについての選考結果については、メールまたは郵便により個別に通知させていただきます。採用人数との関係で採用にならない場合がありますので、予めご了解お願いします。

■問い合わせ
サマークラークについてのご質問は、次のいずれかにお願いします。当方からの回答が可能となるよう、お名前と連絡先をお教えください。
Eメール info@kslaw.jp 
電話  03-5357-1750

■事務所説明会の開催について
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、現在未定となっております。決まり次第、別途案内をいたします。

■個人情報の取り扱い
お送りいただきました履歴書、成績証明書、成績通知書については、当事務所の判断によりご返却または当事務所において廃棄をさせていただきますので、ご了承お願いします。応募者の個人情報については、当事務所の個人情報保護規定に基づき厳格に管理し、他の目的で利用することはございません。


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

2020年4月29日 水曜日

コロナウィルスの影響による契約の変更、解除

コロナウィルスの影響により契約への解釈の大幅な変更が求められます。賃料の減額請求や契約内容の変更や契約の解除が必要となる場面もありますが、これまで経験したことにない事態ですので、不可抗力条項や事情変更の原則などの考え方を用いる必要があります。また、契約変更に応じてもらえない場合は、調停や訴訟などの司法的調整機能を活用する必要があります。資金流出は待ったなしの状態ですので、当面最低限の状態で企業存続を図りながら、契約の解除の可否や変更の可能性について時間をかけて検討していくことになります。

新型コロナウイルス対応~取引関係~

※改正民法が令和2年4月1日に施行されましたが、基本的に、同日より前に締結された契約には改正前の民法が、同日以降に締結された契約には改正後の民法が適用されます。
以下、民法の改正前後で違いがある場合にのみ違いを明記します。

Q1 緊急事態宣言について教えてください。

A  新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、「特措法」といいます。※)第32条に基づいて出されるものです。
        新型インフルエンザ等が国内で多く発生し、全国的な急速なまん延により、国民生活や国民経済に甚大な影響を及ぼす場合に、内閣総理大臣が、①緊急措置を実施すべき期間、②緊急措置を実施すべき区域、③緊急事態の概要、を特定して宣言するものです。

※新型インフルエンザ及び全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症に対する対策の強化を図り、国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的として制定され、平成24年5月に公布されました。また、暫定措置として、令和2年3月に新型コロナウイルス感染症をこの特措法の適用対象とする改正が行われました。

Q2 緊急事態宣言に基づいて都道府県知事はどのような要請や指示ができるのでしょうか。

A  緊急事態宣言が出されると、実施区域として指定された都道府県知事は、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、以下の要請又は指示を行うことができます(特措法第45条第1項から第3項)。なお、これらの要請や指示に従わなくても罰則はありません。
   ①外出自粛等の要請(生活の維持に必要な場合を除きみだりに居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力の要請)
   ②施設の使用制限等の要請(学校、社会福祉施設、興行場その他の政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物を開催する者に対し、当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずることの要請)
   ③施設の使用制限等の指示(正当な理由がないのに施設の使用制限等の要請に応じないときは、当該要請に係る措置を講ずべきことの指示)
Q3 都道府県知事が強制的にできる措置はありますか。

A  都道府県知事は、以下の措置などを行うことができます。
        ①臨時の医療施設を開設するため必要がある場合に、土地、家屋又は物資を使用する必要があると認めるときは、土地等の所有者及び占有者の同意を得て、土地等を使用することができ、正当な理由がないのに同意しないときなどは同意を得ないで、使用できる(特措法第49条第1項及び第2項)。
        ②医薬品や食品など必要な物資(特定物資)について、売り渡しを要請し、正当な理由なく要請に応じない場合には特定物資を収用する(特措法第55条第1項及び第2項)。
        ③特定物資を確保するため緊急の必要があると認められるときは、特定物資の生産、集荷、販売、配給、保管又は輸送を業とする者に対し、その取扱う特定物資の保管を命ずる(特措法第55条第3項)。
なお、本命令に従わない場合には、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます。

Q4 令和2年4月10日付けで東京都が出した緊急事態措置について教えてください。

A  東京都は、都民向けと事業者向けに以下の要請を出しました。
   ①都民向け:徹底した外出自粛要請(令和2年4月7日~5月6日)
         特措法第45条第1項に基づき、医療機関への通院、食料の買い出し、職場への出勤など、生活の維持に必要な場合を除き、原則として外出しないこと等を要請
        ②事業者向け:施設の使用停止及び催物の開催の停止要請(令和2年4月11日~5月6日)
       ・特措法第24条第9項に基づき、施設者もしくはイベント主催者に対し、施設の使用停止もしくは催物の開催の停止を要請。これに当てはまらない施設についても、特措法によらない施設の使用停止の協力を依頼。
       ・屋外問わず、複数の者が参加し、密集状態等が発生する恐れのあるイベント、パーティ等の開催についても、自粛を要請。

Q5 新型コロナウイルスの影響で、納期までに顧客(買主)に対して売買の目的物を引き渡すことができません。この場合、何か売主として責任を負うことになります。

A 【民法改正前】
  売主は、買主に対して、納期までに目的物を引き渡す義務を負っているため、納期までに目的物を引き渡せないことによって買主に損害が発生した場合には、損害賠償責任を負う可能性があります(民法第415条)。また、その場合、買主から、相当の期間を定めて引渡しの催告がなされたにもかかわらず、引渡しができない場合には、売買契約を解除される可能性があります(民法第541条)。
  もっとも、新型コロナウイルスの影響が原因で目的物を引き渡せなかった場合、その影響が契約書に定める「不可抗力」に該当するか、または債務者の「責めに帰すべき事由」が認められないといえるときは、売主は、損害賠償責任を免れ、又は買主による解除が認められない可能性があります。

 【民法改正後】
  改正民法では、契約解除の要件として債務者の「責めに帰すべき事由」は不要となりました。そのため、たとえ目的物を引き渡せないことについて債務者の「責めに帰すべき事由」が認められない場合であっても、契約の解除はされる可能性があります。

Q6 売買契約書に不可抗力条項が定めてあります。不可抗力条項があれば、新型コロナウイルスの影響で納期までに顧客(買主)に対して売買の目的物を引き渡すことができなくても責任は追及されませんか。

A  契約書で定められている不可抗力条項の内容によります。たとえ、不可抗力条項という条項があったとしても「不可抗力」の定義のされ方などによって、新型コロナウイルスの影響が当該契約書での「不可抗力」に該当するかどうかが変わってきます。そのため、単に不可抗力条項があれば問題ないということではありません。個別の事案に応じた具体的な検討が必要となります。

Q7 新型コロナウイルスの影響で、市場環境が大きく変わり、当初想定していた発注数を大きく下回る数量しか発注できないことになりました。この場合、何か発注者(買主)として責任を負うことになりますか。

A  基本的には、発注者(買主)は、一定数量の発注義務などが特別に定められていない限り、発注をしなくても責任は負いません。

Q8 Q7に関連して、当社は、発注者として一定数量の発注義務が定められた売買契約を締結しています。しかし、新型コロナウイルスの影響で、契約締結時に想定していた発注量を今後も継続して発注することはおよそ不可能です。この場合、発注数量の変更や契約を解約・解除をすることはできますか。

A  一定数量の発注義務が存在していたとしても、契約締結時の市場環境と現在新型コロナウイルスの影響下での市場環境では大きく変化していますので、当事者の合理的意思解釈に照らして、このような市場環境においては契約締結時に定めた発注数に拘束されるものではないなどとして、発注数量を変更するよう受注者(売主)と交渉するべきと考えます。
また、契約の解約・解除については、基本的に、契約に定められた中途解約条項や契約解除条項に従って判断されますので、本件のような場合に中途解約や契約解除ができる旨の規定が定められている場合には、解約・解除できます。
仮に中途解約条項や契約解除条項に該当しない場合でも、契約締結時に前提としていた事実や条件等が大きく変化したとして「事情変更の法理」に基づいて契約解除の余地がないかどうか検討することも考えられます(過去の裁判例などからは事情変更の法理が認められる場合は極めて限られていますが、政府から緊急事態宣言が出され経済活動が大きく停滞している現状からみると、事情変更の法理や信義則の適用による契約条件の変更、契約解除などが認められる可能性もあると考えられます。)。
そのため、これらを念頭に、受注者(売主)と交渉すべきと考えます。それでも解決できない場合には、調停等の法的手段による解決も検討すべきと考えます。

Q9 当社はトラック運送事業者です。新型コロナウイルスの影響で、トラック運転手が確保できず、期限通りに荷物を配送できそうにありません。何か運送事業者として責任を負うことになりますか。

A  標準貨物自動車運送約款では、運送事業者の免責事由を定めています。新型コロナウイルスの影響が約款で定められている免責事由に該当する場合には、貨物の延着について責任を負いません。
   なお、認可された独自約款を使用している場合には、当該独自約款に定められた免責事由に従って判断されることになります。

Q10 新型コロナウイルスの影響で、納品の受け入れ体制が整わず、仕入先からの目的物を受領できません。この場合、何か買主として責任を負うことになりますか。

A  判例は、一般的に、債権者であることのみを理由に受領義務が認められるものではないとの立場をとっていると解されています(受領できなくても債務不履行にならず、受領遅滞を理由とした損害賠償請求や契約の解除はできないことになります)。
もっとも、契約の内容等や信義則に基づいて個別に受領義務が認められる場合もあり得ます。そのため、個別具体的な事情から、買主に受領義務が認められる場合には、目的物を受領できないことによって売主に損害が発生したときは、買主は損害賠償責任を負うことになります。
   また、買主が損害賠償責任を負わないとしても、受領遅滞となった場合には、目的物の保存義務の軽減、増加した保存費用等の買主負担、受領遅滞中の履行不能の危険が買主負担となる、などの効果が生じます。

Q11 新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、支払期限までに売買代金を支払うことができません。新型コロナウイルスの影響がなければ通常通り支払うことはできました。この場合にも遅延損害金などを支払う必要はありますか。

A  金銭債権については、たとえ不可抗力があってもその支払いは免除されません(民法第419条第3項)。そのため、支払期限までに売買代金を支払うことができない場合には、債務不履行となり、契約書に定めがある場合には契約書に従って、仮に契約書に定めがない場合には民法に従って遅延損害金を支払う必要があります。
   よって、日本政策金融公庫等の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」などを利用して資金調達を行うか、債権者と協議して支払期限の延長を認めてもらうなどする必要があります。

Q12 当社は会員から毎月会費を支払ってもらい、会員に対して継続的にサービスを提供していますが、政府や自治体からの休業要請に従い休業することにしました、サービスを提供できなくなった期間の会費についてはどうすればよいでしょうか。

A  政府等の休業要請に従って休業する場合は、「当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなった」(民法第536条第1項)といえる可能性が高いです。この場合、原則として、会費の支払いを受けることはできません。そのため、会費の返還や営業再開後の会費に充当するなどの対応が必要になると考えられます(月の半分のみサービスを提供する場合には、会費を半額にするなどの対応が考えられます。)
   なお、改正民法ではQ1の通り、契約解除に債務者の「責めに帰すべき事由」は不要ですので、契約の解除を求められる可能性はあります。

Q13 新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、店舗の家賃を支払うことができません。
  この場合でも家賃の支払いを猶予してもらうことはできますか。

A Q6の通り、金銭債権については、たとえ不可抗力があってもその支払いは免除されません(民法第419条第3項)。そのため、賃貸借契約書の中に、賃料の支払猶予に関する特別な条項がない限り、支払の猶予は認められません。
  もっとも、賃貸人との任意の交渉により、賃貸人が賃料の支払猶予に応じた場合には、猶予が認められますので、一度任意で交渉してみる価値はあると考えられます。

Q14 新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、今後、今までと同じ額の店舗家賃を支払うことができません。この場合、家賃の減額をしてもらうことはできますか。

A 賃貸借契約の中で、賃料の減額について定めた規定がある場合には、それに従って賃料の減額請求や交渉ができるか可能性もあります。また、賃貸借契約の中に、そのような賃料減額について定めた規定がない場合には、賃貸人との任意の交渉により、賃貸人が賃料の減額に応じた場合には、減額が認められます。

  他方、法律上の請求として賃料減額請求が考えられます。改正民法第611条第1項では、「賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由よるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される」と定められています。
新型コロナウイルスの影響で単に売り上げが落ちたことを理由とする場合には、本条には該当せず、賃料減額は認められないと考えられます。もっとも、特措法に基づく休業要請などに従い、事実上店舗を閉鎖せざるを得ず、店舗の使用及び収益ができないような場合には、本条に該当し、賃料減額が認められる余地はあると考えます(この点、あくまで要請のため、店舗を「使用及び収益」できるとの主張もあり得ますが、社会的に新型コロナウイルスの感染拡大防止のため人との接触8割減が強く求められている現在の状況では、要請とは言いつつ店舗の閉鎖が事実上強制に近い状態にあると考えられ、「使用及び収益」できないといえる余地はあると考えます。)。

  そのため、賃貸人との任意の交渉においても、法律上の請求として賃料減額請求が認められる可能性があることを念頭において交渉することが重要と思われます。仮に任意の交渉で解決できない場合には、調停等の法的手段による解決も検討すべきと考えます。

※改正前民法第611条第1項では、条文上「滅失」のみ挙げられ、「使用及び収益」については規定されていないため、改正民法により、滅失に限らずより広く賃料減額請求が認められることが明らかになったといえます。
※現在、国や自治体によって、事業者支援として賃料の支払い猶予や賃料の減免などが検討されていますので、今後の動向によっては、賃料減額交渉が円滑に進む可能性があります。

以上


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

2020年2月 6日 木曜日

スタッフの採用・募集

当法律事務所では、英語による契約書の作成・翻訳などのできるスタッフを募集しています。アルバイト、在宅勤務、正社員のいずれかを問いません。ご本人の希望する勤務形態について相談させていただきます。個人営業により英文契約書の作成レビューの請負を希望される方も歓迎です。日本企業の海外展開を後押しすることに関心をお持ちの方は是非お申し込みください。履歴書をお送りいただき、書類審査を通過した人については面接と簡単な英語の試験を行っていただきます。履歴書の送付はメールまたは郵送により次のところにお願いします。

〒102-0083
東京都千代田区麹町3丁目5番2号ビュレックス麹町501号
栗林総合法律事務所 採用担当まで
メール:info@kslaw.jp


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

2020年1月23日 木曜日

中国会社法改正について

2020年1月、栗林総合法律事務所は、Dezan Shira&Associatesとの間で、相互の協力に関する協定書への調印を行いました。Dezan Shira&Associatesは、アジア全域の学際的な専門サービス会社であり、国際的な企業投資家に対し、法律、税務、資産運用に関する助言を提供しています。また、中国、ASEAN、インド全域で営業活動を行っており、アジアの複雑な規制環境を通じて外国企業を導き、地域での事業運営の確立、維持、成長のあらゆる側面を支援しています。また、Dezan Shira&Associatesは、中国、ASEAN、インド全域で営業活動を行っており、アジアの複雑な規制環境を通じて外国企業を導き、地域での事業運営の確立、維持、成長のあらゆる側面を支援しています。
先般、Dezan Shira&Associatesから、中国で新しく施行される外国投資法が中国で企業や投資、事業活動を行う外国投資家にどう影響するかについての記事が発行されましたので、ご紹介いたします。

中国の新しい外国投資法に対応するには

中国で事業を行っている、または市場への参入を計画している外国人投資家にとって、新しい外国投資法(FIL)が計画に与える影響を把握することは、ビジネスに不可欠なタスクです。

導入されたインセンティブ、管理方策、および保護対策の中で、新FILの第31条および第42条は、外国投資の組織形態、運営構造、および運用規則に関連する問題について明確に説明しています。

したがって、31条と42条はすべての外国投資企業(FIE)に最も関連した条文です。

新FILの第31条によると、FIEの組織形態、運営構造、および運用規則は、国内の投資家によって設立された企業に適用されているのと同様に、会社法、パートナーシップ企業法、およびその他の適用法の規定の対象となります。

新FILの第42条によると、外国独資企業法(WFOE法)、中外合作経営企業法(CJV法)、中外合資経営企業法法(EJV法)は、新FILが2020年1月1日に施行されると同時に廃止されます。

ただし、FILが施行する前にWFIL、CJV、およびEJVの3つの法律に従って設立されていたFIEについては、2020年1月1日以降5年間、元の組織構造を維持することができます。

この5年間の移行期間の中で、外国投資家は、新FIL要件に対応するため、適切な手続を行うことになります。しかし同時に、FIEが現在の組織形態、運営構造、およびその他の運用規則を適切な時期に変更するための期限が設定されているともいえます。

この記事では、新FILの外国投資への影響を分析しています。特に、外国投資家にとっての2つの課題に焦点を当てています。新たな投資を計画する方法と、新FILに対応するため現在の運用を修正する方法です。


新しい外国投資を計画する方法

中国での新規事業の設立を検討している外国投資家にとって、新FILの影響は限定的です。

第一に、また最も重要なことは、市場への参入を計画している外国人投資家は、利用可能な投資構造についてさらに学ぶ必要があるということです。 前述のように、CJVなどの現在運用されている一部の投資形態は、FILの発効後には存在しなくなります。

外国投資家は、国内投資家と同様に、会社法、パートナーシップ企業法、およびその他の適用法の規定に従って事業を立ち上げる必要があります。

一方で、外国人による国内投資に関する統一的な取り扱いは、長期的にみて投資経路をより複雑にするものではありません。しかし一方では、外国投資家が中国の投資構造について学んだ内容が部分的に時代遅れになることも意味するとも言えます。

外国投資家は、FILの実施に先立って、またその後に投資を行う前に、関連する法律の最新情報に細心の注意を払い、専門的な助言を求める必要があります。

投資家は、新FILの第18条では、地方政府は(県級市レベル以上で)、法定権限の範囲内で、法律、行政および地方の規制に従って、外国投資の促進および円滑化政策を推進できるのみであると述べられていることに注意してください。

つまり、地方政府の権限を超えて、または法律に違反して約束された不合理なインセンティブは、後に中央政府によって無効になる可能性があります。

外国人投資家は、現地で提供されるインセンティブが法律に準拠しているかどうかを確認し、準拠していないと思われる場合には地方政府が提供したインセンティブスキームの確認することができる専門のアドバイザーに相談する必要があります。

2019年後半に中国での起業を計画している外国投資家は、旧法と新法のどちらに基づいて起業するかというジレンマに直面しています。

新FILは発効していませんが、現行のWFOE法、CJV法、EJV法に基づいて起業した場合には、旧法に基づいて起業した投資家は、新事業にすぐに体系的な変更を加える必要があります。

この場合、外国投資家はアドバイザーに相談して、投資計画に対するFILの影響を理解するか、現地の事業登録機関に連絡して詳細な説明を求めるか、1月に新FILが発効するまで投資計画をストップする必要があります。


既存の投資を修正して新法に準拠させる方法
WFOEに対する新FILの影響
WFOEは一般に有限責任会社であり、基本的には会社法に準拠していることを考慮すれば、新FILの影響は限定的です。

あるとすれば、新FILが施行された後、WFOEの組織形態の制限がなくなることです。 個人事業主法が改正された後、WFOEは、有限責任会社の形態に加えて、合資会社または個人事業主の形態を取ることもできます。

とりわけ、WFOE法と会社法では特定の運用ルールが異なります。

たとえば、WFOE法では、WFOEは投資家に利益を分配する前に、税引き後の利益を従業員のボーナスと福利厚生基金と同様に積立金にも割り当てる必要があります。積立金への割り当ては、積立金の総額が登録資本金の50%に達するまで、税引き後の利益の10%以上で行わなければなりません。

従業員のボーナスと福利厚生基金への割り当ての割合は、会社が決定します。

会社法では、会社は、法定剰余積立金の総額が登録資本金の50%に達するまで、利益の10%を法定剰余積立金に割り当てる必要があります。

企業は、株主総会で決定された任意の余剰積立金に税引き後の利益を割り当てることもできます。しかし、従業員のボーナスと福祉厚生基金に割り当てる必要はありません。

次の表を参考にしてください。



CJVおよびEJVに対する新FILの影響
CJVまたはEJVの形態で存在しているFIEについては、会社法に従って5年間の移行期間内に、運営構造を3層構造(株主総会、取締役会、および支配人)に変更する必要があります。

この変更により、会社の運営構造がより明確になり、取締役会がCJVおよびEJVにおける決定を下す絶対的な権限を有するという状況が回避されます。

重要な問題に関する取締役会決議は、CJV法およびEJV法の下では取締役会に出席した取締役の満場一致で決議される一方で、会社法では、株主総会で議決権の3分の2以上を保有する株主によって検討および承認されなければなりません。

これにより、会社がデッドロックに陥るのを防ぐことができます。

既存のCJVの場合、新FILの影響は、法人資格を持っているかどうかによって異なります。現在、法人格を有するCJVである場合、5年の移行期間中に会社法に従って有限責任会社または株式会社に再編する必要があります。

法人格を有しないCJVである場合、5年の移行期間内に、パートナーシップ企業法に従ってパートナーシップ企業に、または会社法に従って有限責任会社または合資会社に再編することができます。

FILが完全に施行された後は、CJVの形式のFIEはなくなります。 既存のEJVは、会社法に従って、定款を修正し、5年間の移行期間内に運営構造と運用ルールを変更する必要があります。

次の表を参考にしてください。



事前の準備
Dezan Shira&Associatesの国際ビジネスアドバイザリーシニアアソシエイトであるLorena Miera Ruiz氏は、企業は「FILが会社の構造に与える実際の影響を評価するために、関連する法律、規制、および実施措置に細心の注意を払うことになるでしょう」と述べています

同氏はさらに、「FILは、企業の事業分野がさらにオープンになった場合、外国投資家にとって国内での事業をよりコントロールする良い機会になる可能性がある」と述べた。

新FILは、国内のあらゆる規制の見直しと同様に、施行後の最初の数か月にいくつかの不確実性をもたらすと予想されます。投資家と地方政府の両方が「適応期間」に備え、この移行にどう対応するか決定する必要があります。

Dezan Shira&Associatesは、5年間の移行期間内であっても、できるだけ早くFILの影響を確認し、準備するようにクライアントにアドバイスしています。

このことは特にEJVとCJVにとって賢明なことです。投資家は、ビジネスパートナーとの長い交渉などの予期しない出来事に対応するために十分な時間を確保しておくべきだからです。

投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

2020年1月 6日 月曜日

謹賀新年





新年あけましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。新しい年が皆様にとって良い年となることを祈念いたします。

栗林は、2018年4月から2019年3月まで、関東弁護士会連合会の副理事長の大役を仰せつかり、関東県内の各弁護士会との会合や、全国の弁護士会連合会の大会に参加するなど、文字通り日本全国を飛び回る忙しい1年でした。4月からは業務に復帰し、これまで通り国際取引や英文契約書の作成、M&Aその他の企業法務に注力してまいりました。栗林総合法律事務所としても、昨年9月に日比谷から麹町への事務所の移転があり、事務所開設16年目にして非常に大きな変革を迎えることになりました。新しい体制の下では、従前どおり日本企業の企業法務をメインとしながら、日本企業の国際業務支援、英文契約書の作成、海外投資と外国での税務申告などの業務に一層の努力を傾けていく所存です。どうか本年も相変わらずのご支援ご鞭撻をいただきますようよろしくお願いいたします。


投稿者 Kuribayashi Sogo Law Office | 記事URL

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